(葛藤)軽快demist

数え切れないほどの錠剤を全て溶かした水溶液を


いい香りが堪らない檜の浴槽に並々と注いで



皮膚が呼吸をしなくなるまで


幸せに浸っていたいの




足枷を外そうともがいているその真っ只中に
手錠を掛けようとしているような罪悪感が

連れてきたのは繰り返さないという当たり前な決断と


読み通りの堂堂巡りが感じさせた
重ね塗りたくった愛の限界点



僕が地球に刺さっていて

周りの稲穂は余すことなくじゃれ合っている


さらさら？

音がするはずなのにな

流れているBGMはおそらく前世でのお気に入り




身体の表面を這っていく少し凶暴な風は

そんなんじゃ決して僕を渇かせないよ




まるで液体のような彼の体温