愚痴

上司に愚痴は言うな、か。
そうだよね、そこまで仕事じゃないもんね。

話の分かる同僚にだけ愚痴った方がいいって、居ないから言ってんだよ馬鹿だなあ。
もっと可愛がってよね、まったく。


でも分かる。


変えようと必死に藻掻いてもいないのに愚痴だけ言うのは間違ってる。

僕の上司はいつでも正しいことしか言わない。


だけど貴方ほど強くなれないですよ。

まず話を解ってくれる人が居ない。独りはやっぱり怖い。



古谷さんて怒ることあるんですかって聞かれた。

あるよ、怒ることなんて沢山あるよ(笑)


でもそれは自分が正しいと思えるからで、
この人には伝わるって確信できる誰かが居るからで。

仕事には、それが無い。


その気になれば変えられるだろう、分かってる、
悪いけどその気が無いんだ僕には。

だから文句を言える資格なんて無い。

愚痴を聞いてもらおうなんて確かに間 違ってる。


変えられるのはお前しか居ないと言われても、
本気で変えてやろうなんて思ってない。

そこまで思えない。ごめんね。


正直、何をやるにも自分の評価だけ良ければそれで構わないよ、充分だよ。

団体芸で作品を作る人間が言っちゃいけないことだけど。


文句を言う資格は無いけど本当は文句を言いたいんじゃない。
ただ愚痴を聞いてほしいんじゃない。


味方が欲しいだけ。弱くて嫌になる。



だからといって皆が僕と同じ考えを持ったら、

僕みたいな出来損ないはすぐに埋もれてしまう。

どこかで自分が上だと思っていたい。


誇示したいだけなんだ、この気持ちを。


だから変えたいなんて思えない。



本当は貴方にただ、見ていてもらいたいだけなのかもしれない。




悲しくなった。

だけど心がすっとした。


おやすみなさい。