期待したのが敗因です

あー。

稽古こんな時間に終わったんだったら、
そのまま実家に帰ればよかった

馬鹿ばか。

今にも消え失せそうな期待なんか

それよりも普通に過ごせただけで満点でしょう。

それ以上を求めるなんて日常はそんなにきれいじゃないし、


馬鹿ばか。


私だってまだまだやっぱり、
ひとつのことひとりの人

まっすぐにしか見れない不器用ちゃんね。




稽古場そのものが、

あの雰囲気っていうか、ふとした瞬間だったり、


押しつぶされそうなほど、

「違う」って繰り返すの。



例えばエチュードや自分のプランが、うまくできなかった時じゃない

おいしい美味しくないでもない

何かが、

何かが上手く回っていない瞬間があって、

その時どこかからそっと、
涙腺と自己抑制の鍵を盗み出そうと企んでる誰かが


こうやって独りになってから、

やっぱり盗みに来やがって、



参っちゃうよ。


もう何も見えない―――